Honey so sweet

作:名無し

「そんなのや! ぜぇぇったい、ハニーもミキと一緒に行くの!」 
765プロの事務所を震わせるほどの大きな声が響き渡る。声の主の彼女は星井美希、今や頂点に登りつ 
めた押しも押されぬトップアイドルである。 

「むぅ・・・美希君、そうは言っても今回ばかりは私も君の我侭を聞くわけにはいかんのだよ」 
そう言って美希の真正面に座っている人影・・・というか本当になんか黒い彼は高木順一郎、この765 
プロの社長にしてなにかと様々な方面へコネを持っていたりする謎の多い人物。 

「美希ちゃん、悪いんだけど・・・今回は諦めてもらえないかしら」 
そして高木の横でやんわりと美希をなだめた口元にホクロのある女性は音無小鳥、765プロに長年勤め 
る事務員だ。 

「む〜〜・・・ハニー! ハニーからもなんとか言ってよ!」 
最後に美希がハニーと呼んで助け船を求めた男性、彼こそ星井美希をトップの座まで導いたプロデュー 
サーである。その数々の功績から彼は765プロの副社長兼プロデューサーという立場になっていた。さ 
らに・・・彼にはもう一つの肩書きあった、それはなんと彼女・・・星井美希の恋人という、驚きの肩 
書きが。 

「あのな、美希・・・ッ!?」 
と口を開いた彼は思わず絶句してしまった、高木と小鳥・・・二人の眼が『お前がなんとかしろ』と言 
わんばかりに凝視していたからだ。はぁ・・・と胸中で溜め息をつくと彼はこの場を収める妙案を考え 
始めた。 
そもそもなぜこんな事態になったのか、一体彼らは何を言っているのか? その話は少し前にさかのぼ 
ることになる。 

美希の十六歳の誕生日祝いに行った南の島でのバカンスが終わり、日本に帰った後、当初の予定通りに 
全国のドーム縦断ツアーが始まった。日本を北から南へとドームを渡り縦断する大規模なライブツアー 
・・・多くの美希ファンが殺到しドームは満員御礼、チケットも即日完売でまさに順風満帆な滑り出し 
だったのだが・・・ 

一つの問題が起きてしまった。 
「あ〜・・・非常に言いにくいのだが、美希君。次の大阪ドームでのライブは彼が同行できなくなって 
しまった」 
「ど、ど〜して!? ハニーはミキのプロデューサーだよ? なのに一緒に行けないって・・・そんな 
のおかしいよ!」 
突然の高木の言葉に憤然と抗議する美希・・・当然、予想の範疇だった結果に彼が言葉を続けた。 
「美希・・・落ち着いて聞いてくれ、丁度そのライブの日程に765プロと企業提携にある事業との大事 
な会議があるんだが、それに俺も出席することになったんだ」 

「うむ・・・彼も今やプロデューサーであり、この765プロの副社長だ。先方のほうからも若い、新た 
な意見や見解が欲しいと彼の出席を強く望んでいるのだよ。本当はスケジュールを調整して日程をズラ 
すつもりだったのだが・・・なにぶん急なことでね・・・それもできなかったのだよ」 

「そんな・・・だって・・・」 
彼と社長の言葉にも納得いかない様子の美希。もちろん頭では彼女もわかってはいる、こんなことで駄 
々をこねてもなにも変わりはしないことを・・・周りの人に迷惑をかけるだけってことを・・・だがそ 
れ以上に美希にとっては彼の存在が絶対なのだ。 
「そんなのや! ぜぇぇったい、ハニーもミキと一緒に行くの!」 

といった具合である。だがこうしている暇は無い、ドームライブも会議も時間は迫っているのだ。彼は 
覚悟を決めると美希に近づいて手招きして言った。 
「美希、ちょっとこっちへ・・・」 
そう言うと彼は美希を連れて扉の外へと出て行った。 
「あの二人・・・大丈夫でしょうか・・・?」 
出て行った二人を見送った小鳥が心配そうに高木に囁く。 
「まぁ、美希君が簡単に我々の要求を聞くとは思えなかったからな・・・ここは彼にまかせるしかある 
まい」 

そして扉の外では彼による美希説得が始まっていた。 
「美希・・・別にずっと会えなくなるわけじゃないんだ、ほんのちょっとの間だ。だから今回は我慢し 
てくれよ」 
「ちょっと・・・って!向こうに行って地方番組に出て、ライブして・・・一週間もだよ!? そんな 
のミキ耐えられないよ・・・ハニーは平気なの?」 
「そりゃ俺だって・・・正直言うと寂しいけどな。けど俺達がこんな風に仕事を続けていられるのも社 
長のおかげなんだぞ、美希だってわかってるだろ?」 

そう、担当アイドルと恋人同士・・・こんな状態で今まで通り仕事がしていられるのも765プロではこ 
の二人の関係をほぼ黙認していることにほかならなかった。 
当然高木も最初はこんな状態を良しとはせず、咎めようとしていたのだが・・・美希が予想以上に話を 
聞いてくれなかったこと・・・ 
そしてなによりも美希は自分自身の為よりも彼の為に、アイドルとして頑張っていること。彼に認めて 
もらいたい一心で、そしてこんなすごいプロデューサーがここにいると世の中に知ってもらう為に全力 
で輝いている。また彼自身もそんな美希のことを誰よりも大事に想っていた。 

互いが互いを想い合う・・・それがこの二人の原動力、この座まで導いた力なのだとしたら、それもま 
た一つのアイドルとプロデューサーの在り方なのかもしれない・・・と高木はこの二人の関係に言及す 
るのを諦め・・・もとい、しないと決めていた。 

「でも、一週間も会えないなんて寂し過ぎるよ・・・ぐすっ」 
とうとう美希は瞳に大粒の涙を蓄え始めてしまった。一週間・・・普通こんな期間会えないぐらいなん 
てことはないと思うだろうが、ここ二年以上にも亘るプロデュースの中で驚くことに彼らが三日として 
会わない日はなかったのだ。 
ともすれば一週間は永遠にも感じる時間である。だがこのままでは会話は堂々巡り・・・彼はさきほど 
考えていた『妙案』を実行に移すことにした。 

「わかった、じゃあこうしよう美希。俺は今、この瞬間より一切の禁欲生活に入るッ!!」 
「へ・・・?」 
涙を溜めた瞳でわけがわからないという風に彼を見つめる美希。それもそうだろう、だが彼は構わずに 
言葉を続けた。 
「エロ本、TV、もちろん、エロDVDなんてもってのほか! そして女性との会話も一切しない! 
あ、仕事上小鳥さんとの会話は仕方ないけど・・・極力他の女性とは会話しないと誓おう。これなら美 
希はなんの心配もなく大阪に行けるはずだ」 

「そ、それは、そうだけど・・・」 
だが美希は納得していない様子、まぁ『一緒に行けない』という部分の根本的解決には至っていないか 
ら当然だ。しかし彼にもそのことは予測済み、そして彼は少し躊躇った後・・・顔を赤くしながら言え 
! 言うんだ! と自分を奮い立たせ、その言葉を放った。 

「その代わり一週間経って美希が帰ってきたら・・・一週間分美希を思いっっきり可愛がって、愛して 
やる。・・・なら、行けるだろ?」 
彼が赤面しながら言ったその言葉を聞いた途端、美希の顔がぱあっと笑顔に戻る。 

「は、ハニーからそんなこと言ってくれるなんて・・・うん!うん! ミキ行く! 行くよ! あぁ・ 
・・今の一言でミキの中のハニータンクは満タンになって溢れそうなの〜」 
どうやら美希の体には常人にはない器官が存在するようだった。彼の言葉に夢見心地でふにゃあと顔が 
緩んでいる。 
「約束だよっ! ハニー! 美希も禁欲生活するから、あのバースデーの夜みたいに優しく可愛がって 
ね・・・?」 
「ゴッゴホン! ああ、約束だ。だから必ずライブを成功させてこい。美希を待ってる大勢のファンの 
ためにも・・・!」 
「うん! こんなミキのコト応援してくれてるファンのみんなの為に・・・そしてなによりもハニーと 
の為に・・・ミキ、頑張ってくる!」 

正直な話、彼は不安だった。自分と美希がこんな関係になってしまって美希のファンが減ってしまうの 
ではないかと。いくら765プロで黙認され、秘密にしていると言っても人の口に戸は立てられない。 
近年はネットも普及し、掲示板等の心無い書き込みで一気に広まる可能性だってある。そう思い彼も一 
度大手掲示板を覗いてみたことがあるのだが・・・その時はこんな様子だったという。 


25 :名無しさん@美希ハァハァ:2008/03/08(火) 23:47:27 ID:YTtOhIdiO 

なんか俺の美希が付き合ってるとか聞いたんだが・・・しかもプロデューサーとか? 

ちょっと765プロ爆破してくる 


26 :名無しさん@美希ハァハァ:2008/03/09(水) 00:04:02 ID:9byx95VL0 

そんなのくだらない噂だろ。美希なら俺の隣で寝てるよ。 


27 :名無しさん@美希ハァハァ:2008/03/09(水) 00:37:37 ID:dlcyHo2cO 
>>25 
逆に考えるんだ人妻の美希も萌えると 


28 :名無しさん@美希ハァハァ:2008/03/09(水) 01:57:02 ID:S1aFAN600 
>>27 
お前天才じゃねwwwちょっと洗濯屋ケンちゃんになってくるわwwwww 


29 :名無しさん@美希ハァハァ:2008/03/09(水) 07:34:40 ID:oToZHdlq0 

ここは変態が多いな・・・美希こっちにおいで、俺とちゅっちゅしよう 



とまぁこんな感じだった。当然、内容的にアレなので美希には伏せているが、どうやら彼の杞憂で美希 
のファンが目に見えて減る、ということはなかった。つまりみんな星井美希にゾッコンなのである・・ 
・もちろんあまり表には出さないが『彼自身』も含めて。 


「じゃ、行ってくるね!」 
いつもの・・・いやそれ以上の元気さを取り戻した美希が社長、小鳥、そして愛しのハニーに見送られ 
て大阪に発つ時が来た。 
「そうそう、あと今回俺の変わりにプロデューサーとして律子に同行してもらえることになった。スケ 
ジュールも完璧に掌握してるはずだから、ちゃんと言うこと聞くんだぞ?」 

その名を聞いた途端、美希の顔が露骨に不満そうなものになる。 
「えぇ・・・り、りつこと一緒なの・・・?」 
そんな呟きが美希の口から漏れた瞬間、美希の後ろにしゅっ!と人影が回りこむと美希の両頬を左右に 
思いきり引っ張った。 
「ん〜、り・つ・こ・さ・ん、よね? 美希」 
「はう、いひゃひゃ! ご、ごめんなひゃい〜! りひゅこひゃん〜!」 
「よろしい♪ ユニットを組んでたよしみで同行させてもらうから宜しくね」 
満足したように頷く律子の横で美希は引っ張られた両頬をあぅあぅとさすっている。 
「痛いの〜・・・」 
彼女は秋月律子、眼鏡とおさげが似合う765プロの事務員兼アイドルである。 
「はは・・・すまないな、律子。悪いけど美希のこと宜しく頼むよ」 
「まかせて下さい! これも私のプロデューサーとしての腕が試される晴れ舞台ですから。美希、私が 
付いて行くからには最低限の予算で最大限の効果を! ビシビシ行かせてもらうわよ〜」 

律子の眼鏡の奥の瞳が燃えていた。 

「はいはいなの・・・」 
「ん〜、返事は一回でいいわよ、美希」 
そう言いつつ再び美希の両頬を狙い、手をワキワキさせる律子。 
「は、はいなのっ!」 
完全に怯えた美希は両頬をガードしたまま首を縦にぶんぶん振って頷いた。 
「よろしい♪ じゃ社長、プロデューサー、小鳥さん、行ってきますね」 
「は、ハニー! 約束! 約束忘れないでね!」 
「ゴホンッ! あぁ、気をつけて行ってこい」 
絶対だよぉぉぉぉぉ・・・と叫びを残しながら美希はズルズルと律子に引きずられていってしまった。 
今までのやり取りを見ていた小鳥と高木は、というと・・・ 
「あの・・・これでよかったんでしょうか・・・社長」 
「うむ、私は彼女達を信じているからな」 
「遠い目をしないで、こっちを向いて下さい、社長・・・」 

かくして・・・二人にとって未知の領域、離れ離れの一週間が始まる。 

= いきなり!? 禁欲生活! 一日目 = 

ガチャリと事務所の扉を開くとコンビニの袋を持った彼が入ってくる。 
「プロデューサーさん!・・・買出しくらいでしたら、言ってくれれば私が行ったのに」 
帰ってきた彼に小鳥が声をかける。 
「いえいえ、すぐ近くですから。それにあいつ銘柄に無駄にうるさいから・・・俺じゃないとわからな 
いですし」 
彼の言葉にえ?と疑問を覚えた小鳥が彼の持っている袋を見ると、一人分とは思えない量だ。 
「それ・・・お一人で全部食べるんですか?」 
「はは、まさか・・・美希、おにぎりとババロア買ってきたぞ、食べるだろ?」 
当然、彼の問いに答える人物は今、ここにはいない。 
「あ・・・」 
ここに来てようやく彼は、はっとなり気が付く。美希はいないということに。 
「ぷ、プロデューサーさん・・・可愛い・・・ぷぷぷ」 
見れば小鳥は体を震わせて笑いを堪えていた。 

「ち、ちがっ! その、今日は! なんだか食べたい気分だったんですよ! さて、張り切って会議で 
使う書類まとめないとな!」 
必死に誤魔化してみるが、時すでに遅し。小鳥のニヤニヤと笑う視線が痛い。 
「ふふ・・・心配なのは美希ちゃんじゃなく、プロデューサーさんのほうかもしれませんね〜」 
「〜〜〜!!」 
なにか言い返そうとしたが、なにを言っても無駄だと悟った彼は・・・赤くなった顔を隠すようにおに 
ぎりにばくりとかぶりついた。 


所変わってここは、遥か上空・・・大阪へと向かう航空機の中。ファンに囲まれるのを防ぐためファー 
ストクラス席で優雅に空の旅を楽しむ、律子と美希。 
「美希は大阪行くの初めてだっけ?」 
「うん、でもミキ的なイメージでは大阪って確か・・・カンサイジンって人達が支配してる街で、道行 
く人達はみんなハリセンっていう武器を持ってて、たこ焼き器が一家に一台必ずあって〜 阪神タイガ 
ースっていう野球チームを貶すと処刑されちゃうんだよね・・・ミキちょっと怖いかも・・・」 

「あのね・・・向こうではそういうこと言っちゃダメよ・・・」 
はぁ、と溜め息をつきながらとりあえずホテルに着くまでにこの誤解を解くのが先だと律子は思った。 


ホテルにチェックインを済ますと部屋に荷物を下ろし、美希と律子はようやく一息つく。 

「部屋は二人で一つだけどいいわよね? 女同士だし、たぶん仕事とか色々あって寝る時以外、ここに 
は戻ってこないだろうから」 
「うん。あ、でも、律子・・・さん、ミキ寝相が悪いらしいから・・・迷惑かけたらごめんなさい」 

らしいとは当然、自分の寝相など自分ではわからないからだろう。 

「あ〜、まぁそれは仕方ないわね。もしかしたら私も・・・人のこと言えないかもしれないから」 
と律子がなだめる。確信はないが自分でわからない部分のことなので強くは言えない。 

「前に、ハニーが『美希の寝相最悪だったぞ』って言ってたし」 
「あはは、そうなんだ・・・って!?!?」 
思わず流しそうになった重大発言に律子は耳を疑う。 
「え? なになに? 美希、もう一回言ってくれる・・・?」 
「へ・・・だからハニーが『美希の寝相最悪だったぞ』って」 

「なッ、なにー!?!?」 
「ど、どうしたの律子・・・さん?」 
美希の爆弾発言に律子の頭の中で一つの解答が生まれる。 
寝相を知ってる→ 一緒に寝たことがある→ 一緒に寝るってことは→ 
夜明けのモーニングコーヒー→ つまり→ 貴方と合体したい・・・→ GO!アクエリオーン! 

「あ・・・あんの、セクハラプロデューサー・・・!!」 
正直律子は美希が彼のことを好きだとかハニーとか呼んでいるのも、一種の愛情表現のようなもので娘 
が『大きくなったらパパのお嫁さんになるの〜』みたいなものだと思っていた。だがしかし・・・実際 
には、やっちゃった☆ZE的なものだったのである。 

「いや、これはパワーハラスメント! パワハラだわ!」 
「り、律子・・・さん・・・?」 
もはや火がついた律子には美希の声も届かない。 
「きっと・・・きっとあのプロデューサーのことだから・・・!」 


「いやっ! や、やめて・・・ハニー! ミキそんなつもりじゃないの・・・!」 
無惨にも衣服を引き裂かれた美希がすがるように彼に懇願する・・・だがそんな言葉さえ、もはや彼の 
感情を昂ぶらせるだけだ。 

「・・・おいおい、あんなに誘っておいてそりゃないだろう? これが大人のカンケイってもんなんだ 
よ。だいたい嫌がってるわりには・・・!」 
言いつつ彼はぐっ!と美希の蜜壷に指をめりこませる。すでにほぐされた蜜壷は指を一本・・・二本と 
簡単に飲み込んでいき、じゅぶじゅぶと淫らな音を立てる。 

「ひゃんっ・・・あぁ・・・!」 
「ははっ! 美希の下の口はこんなに『嬉しい』って言ってるんだぞ?」 
言い返したくても美希の口から漏れるのは年齢に不釣合いなほどの艶やかな吐息だけだ。執拗なまでに 
膣壁を攻め立ててくる指使いに段々と美希の抵抗の色は薄くなってきていた。 

「さて、と・・・」 
そう言って彼は屹立したペニスを膣口にあてがうとにやりと口元を歪めて嘲笑う。 
「美希のもっといやらしくて、可愛い声、聞かせてもらおうか・・・」 
「ひ、あぁっ! やめ・・・てッ! はにぃ・・・」 
膣内に侵入してくる異物を感じながら・・・美希にはただ彼に蹂躙されるしか術はなかった・・・。 

「さ、最低〜〜! 不潔だわ〜〜!」 
「律子・・・さん! お、落ち着いてほしいの・・・」 
なにやら一人でぶつぶつと呟いた後、やおら叫びだした律子に美希はわけがわからず混乱していた。そ 
して急に美希のほうへと向き直り真剣な眼差しで名前を呼んだ。 
「美希・・・」 
「え・・・?」 
すると突如、律子は美希のことをがしい!と抱きしめた。 

「美希! 私アンタのこと誤解してた・・・いっつもなんか適当な子だなって・・・でも! ホントは 
すごく苦労してたのね・・・」 
「あ、あの・・・」 
「もう大丈夫だから! 私が守ってあげるからね!」 
「律子・・・さん、ミキね、ちょっとわけがわかんないの・・・」 
「うんうん! 明日も早いし、今日はもう寝ようか! 大丈夫、一緒に寝てあげるから、安心していい 
のよ、美希!」 
「え? え? な、なの〜〜〜!?」 

結局、わけのわからないままベッドに引きずりこまれた美希は律子と一緒に少し早めの就寝をすること 
になったのだった。 
そして・・・それぞれの夜は更けてゆく。 


= いきなり!? 禁欲生活! 三日目 = 

「あら・・・?」 
事務所に入った小鳥が最初に見つけたのは、携帯電話を見つめながら顔を綻ばせている彼だった。これ 
は・・・ちゃんす!と小鳥は気配と足音を消して、彼の背後に回りこむと声をかける。 

「やった! 美希からのメールだ! 嬉しくてニヤニヤしちゃうぜ!」 
「うおわっ!・・・こ、こ、小鳥さん!? な、なに言ってるんですか!」 
「プロデューサーさんの心の声を代弁したんですけど・・・違いました? ふふっ」 
「うぐっ・・・!」 
あまりに図星を突かれてグゥの音も出ない彼を尻目に小鳥はニコニコと笑っている。 

「美希ちゃん、元気そうなんですか?」 
「ええ、まぁ、上手くやれてるみたいです。律子も付いてるし心配はしてませんでしたけど・・・って 
なんでそんなニヤニヤしてるんですか・・・」 
「にやにやなんてしてませんよ〜」 
とニヤニヤしながら言われても説得力、皆無である。 

「あの・・・小鳥さん、それより・・・」 
「はい?」 
「俺、さっきそんなにニヤニヤしてました・・・?」 
彼の言葉を聞いた途端、我慢できなくなった小鳥は肩を震わせつつ笑い出した。 

「美希〜、そろそろ収録始まるわよ、準備いい?」 
楽屋に律子が入ると美希は携帯電話を見ながらご機嫌な様子だった。 
「メール? 誰と・・・って・・・聞くまでもないわよね」 
「えへへ♪ ハニーと!」 
そう言いながら最高の笑顔を返してくる美希に、少し呆れながらも・・・実は少し羨ましいと、律子は 
思っていた。ちょっと行き過ぎにしても、ここまで誰かを本気で好きになれるというのはすごいことじ 
ゃないだろうか。そんな相手に一生のうちに何人出会えるというのだろう? 

今の私はこうだけど・・・もしかして運命の歯車が少し違う回り方をしてたら・・・自分がもうちょっ 
と素直になれていたら、私も・・・と思わず律子は考え始める。 


「ダ〜〜リ〜〜ン♪」 
いかにも女の子なフリルの付いたワンピースを着た律子が彼に思い切り抱きつく。 
「どうしたんだ律子?」 
そんな彼女を優しく抱きとめると頭を撫でながら、彼は微笑む。 
「だって・・・! お互い仕事でもう三日も会ってなかったのよ? 寂しいじゃない・・・」 
そう言いながら律子はきゅっと彼のスーツを掴んで、上目遣いで睨む。 
「ははっ、そうだな。俺も寂しかったよ・・・律子は俺の生涯最高の・・・パートナーだからな」 
「ダーリン・・・好き・・・」 
小さな声で呟くと、律子はくんっと爪先立ちになり、彼の唇に優しく口づけた。 


「って、うわーうわー! な、ないないナイナイ! ありえないわ・・・だいたい相手がなんで『あの 
プロデューサー』!?」 
「り、律子・・・さん・・・?」 
またもや豹変した律子に美希は携帯電話を持ったまま固まってしまう。 
「し、しかもなんか、ふ、フリル着てたし・・・つ、爪先立ちとか・・・ま、前読んだ小説のせいかし 
ら・・・」 
わなわなと震えている律子を見ながら、美希は冷静に状況を判断して一言だけ言った。 

「と、とりあえずミキ的には、収録行ったほうがいいって思うな・・・」 


= いきなり!? 禁欲生活! 五日目 = 

いつもの自分のデスクで小鳥は彼を見ていた。 
「えっと、昨日の会議での・・・ええそうです。あとこの部分なんですが・・・」 

事務所内では彼と高木が会議でのことを話し合っている。最近は765プロも名が売れてきたのかこうい 
った大きな会議だと数日にも及ぶことは珍しくなかった。 
だが驚くべきは彼の働きぶりか。ここ数日は家にも帰っていない、まるでとり憑かれたように仕事に打 
ち込むその背景にあるのは・・・やはり寂しさなのだろう。仕事をすることによって美希のことを考え 
ないようにする彼なりの心の防衛手段。 

その様は小鳥にも痛いほどに伝わってきていた・・・。 

でも彼はそんな自分の弱い所などおくびにも出さない。いつもと同じように小鳥に微笑んで・・・美希 
とのことをからかうと真っ赤になって慌てて・・・ヘタな言い訳をする、いつもの彼・・・。けど、時 
折・・・ほんの一瞬だけ見せるあんな彼の寂しそうな表情を小鳥は見たことがなかった。 

彼の心の空白は自分では埋めてあげられない・・・。 

「私も・・・そんな風に誰かさんに本気で想って欲しかったな・・・」 
ぽつりと呟いた切ない小鳥の言葉は・・・誰の耳にも届かなかった。 



「それで、さっきのダンスパートの所なんだけど・・・って、ちょっと! 美希聞いてる!?」 
「うん・・・聞いてる」 
そうは言うものの心ここにあらずな美希の様子に律子は大きく溜め息をつく。 
「全く・・・日に日に元気がなくなってるじゃない・・・そんなんでライブ大丈夫なの?」 
「ミキね、ダメ・・・かも」 
「は?」 
とそこで美希の目に大粒の涙が溢れていることに律子は気付く。 
「美希・・・」 

「今までミキが頑張ってこれたのは・・・ハニーがいたからなの。律子さんは知ってると思うけど、ミ 
キ、最初の頃ホントなんにもわかってなくて・・・すごくテキトーな子だった。でもね・・・ハニーは 
そんなミキのことずっとずっと『しょうがないな美希は』って言いながら助けてくれて・・・」 

語りながら、とうとう涙は溢れ出し美希の頬を伝い落ちていく。 

「だから・・・だからミキここまで頑張ってこれたの・・・でも・・・離れてるとまたハニーのこと忘 
れちゃいそうで怖いの・・・ハニーが居れば・・・ほかになにもいらないの! いつもみたいに『頑張 
ったな』って言ってくれればなにもいらない! だから・・・会わせて! ・・・もうライブなんてど 
うでもいいよ・・・!」 

最後はほとんど声にならなかった。泣きじゃくる美希をしばらく見つめた律子は、美希の正面に立つと 
彼女の視線に顔を合わせて・・・両頬を両手で挟むとぺちりと叩いて大声で叫んだ。 

「甘ったれたこと言ってんじゃなーい!!」 
予想もしなかった声量に思わず美希はびくりと体を震わせて仰け反る。 

「アンタねぇ・・・黙って聞いてれば、あのプロデューサーのおかげおかげって言ってるけど・・・こ 
こまで来たのは紛れもない、美希の魅力と実力があったからなのよ? そりゃあ、あのプロデューサー 
がすごいのは認めるわ。でも、それだけでこの地位までこられるほど甘いものじゃないのよ」 

びし!っと指を突きつけると律子はさらにまくしたてる。 

「それに『どうでもいい』ですって? 美希がこの地位に昇るために一体何人のほかのアイドルの夢を 
踏み潰してきたと思ってるの? 美希にはそんなつもりなくても、確実にここに来るまでに何人もの 
子達を蹴落としてきたのよ・・・だから今、美希はここにいるの。 
でもね、その子達が今の美希を見たらどう思うかしら・・・トップアイドルを目指して本気で突き進ん 
で・・・頂点にいる美希がファンとの大事な触れ合いのライブを『どうでもいい』なんて言ってるって 
知ったら・・・きっといい気はしないと思う」 

「あ・・・」 
涙で濡れた目を見開いて、美希は自分がそんな気がなかったとはいえ言ってしまった言葉の重大さに気 
が付く。 

「辛い時に逃げるのも、寂しい時に泣くのも・・・誰にだってできるわ。でもそんな時にこそ、同じ思 
いを持って見に来てくれるお客さんのために、最高の笑顔と最高の歌をプレゼントして、みんなを楽し 
ませることができるのがトップアイドルなんじゃないかしら・・・。少なくとも私はそう思ってる」 

「・・・ミキ・・・ミキは・・・」 
震える美希の肩に律子はそっと手を置く。 

「美希にはそれができる力があるでしょ? だからそんなこと言っちゃダメよ。そ・れ・に! あの真 
面目の塊みたいなプロデューサーのことなんだから、半端に美希が帰ったりなんかしたらどうなると思 
う?」 

きっと彼は美希より自分を責めるだろう、ついて行ってやれなかった自分の責任だと。 
「ぐすっ・・・そんなの・・・や」 
確かにずっと支えていてくれていたのは彼だ。だが『彼』だけではない、なにより自分を応援してくれ 
た多くのファンの存在があったから・・・自分は彼とここまでくることができた。 

「ミキ思いっきり歌うよ! 辛くて・・・寂しいけど・・・でも、同じ気持ちを抱えながらミキを見に 
きてくれたファンのみんなのために・・・思いっきり歌う! ハニーが育ててくれたトップアイドル・ 
・・星井美希だもん!」 

「よろしい! ったくホントに世話が焼けるんだから・・・この子は」 
そう言いながらも律子の顔には優しい笑みが浮かんでいた、そして美希の顔にも笑顔が戻る。 
「・・・ごめんなさい・・・それと、ありがとうなの!」 

「ふふっ、今の私は美希のプロデューサーなんだから、気にしないの・・・そのかわり! 本番キッチ 
リ決めて見せなさいよ。またみっともないとこ見せるんなら、私が代わりに歌って美希のファンぜ〜ん 
ぶ私のファンにしちゃうわよ?」 

「律子さん・・・! あのね、ミキそれはちょっと無理があるって思うな」 
「この口ね、いつもいつも一言多いのはこの口ね!」 
「いひゃい! いひゃの〜 ほっへたのびひゃうの〜!」 
美希の両頬をぎゅむ〜と引っ張りながらじゃれあう二人の姿は・・・仲のいい姉妹にも見えた。 

= いきなり!? 禁欲生活! 最終日 = 

「・・・すぅ、すぅ・・・」 
「・・・ぜぇ、ぜぇ・・・」 
安らかな吐息と、やたら荒く切れた吐息が交互に夜のホテルの廊下に響き渡っていた。別に不審人物と 
かではなく、律子が美希をおぶってホテルの自分の部屋まで来たのである。 

「や、やっと着いたわ・・・」 
ドサッと美希をベッドに横たえると律子は椅子に座り込んだ。結局・・・ライブは今までで一番の盛り 
上がりを見せ、二度のアンコールを終えた後も・・・声援は鳴り止まないほどだった。そして歌いきっ 
た美希は楽屋に戻るなり、死んだように眠ってしまったので律子がおぶって帰るハメになったのだ。 

「ま、今日は頑張ったし、許してあげるけどね」 
そう言いながら律子は眠っている美希の頬をつんつんと突付いた。やっぱりこの子のプロデューサーが 
務まるのはあの人しかいないんだろうな・・・と思いながらも、改めてやりがいを感じている自分に、 
やっぱり私はアイドルよりこっちのほうが向いてるんだな〜と決意を新たにする律子であった。 

「さ〜て、シャワー浴びて私も寝よっと・・・」 
眼鏡を置き、髪をほどいて服を脱ぐと律子は浴室へと入る。熱いお湯を浴びると今日をリセットし、ま 
た新たな気持ちで明日へと歩んでいける気がする。 
「はぁ〜・・・♪」 
だがそんな至福の瞬間を遮るように浴室へと来訪者が現れる。 
「りつこさんっ!!」 
美希が浴室へと乱入してきたのだった。 
「なっ!? み、美希? な、なになに・・・どうしたの?」 
いつの間に起きたのか、慌てた様子で飛び込んできた美希は必死にまくしたてる。 

「帰ろっ! ミキちゃ〜んとお仕事全部やったし、もうこれで帰れるんだよ? 早く帰ろ!」 
「は? ちょ、ちょっと待って美希、こんな時間じゃ新幹線も飛行機も、もうないわよ。それに今日の 
後始末なんかも明日やらないとダメなんだから・・・早くてもこっちを出るのは明日の夕方くらいよ」 

律子の言葉に、美希の表情は世界の終わりが告げられたような愕然としたものに変わる。 
「そ、そんなぁ〜・・・律子さ〜ん、お〜ね〜が〜い〜な〜の〜!」 
そう言いつつ裸の律子にしなだれかかる。 
「こ、こらっ! 撫でるなっ! む、胸を揉むなっ! ・・・んっ、あっ・・・ って、やめんかー! 
この淫獣!!」 

言って美希を引き剥がすと律子は、はぁはぁと荒く息をつきながら折半案を申し出る。 
「わ、わかったわ。始発なら朝、五時頃の新幹線があるはずだから、美希だけそれで帰してあげる・・ 
・どうせ後の仕事は私一人でやんなきゃいけないものばかりだしね」 

「わ〜い、ありがとう律子さん! ミキね、ハニーの次に律子さんのこと好き〜♪」 
「はいはい・・・それはどうも・・・」 
ハニーに連絡してくる〜♪ と意気揚々と去っていく美希の後ろ姿を見ながら、今日の疲れや年下の女 
の子に襲われそうになったこと等の不満は全て・・・ 
「あんの・・・バカプロデューサーのせいだわー!」 
彼にぶつけておくことにした。 

「ぶぇっくし!」 
事務所で盛大なクシャミをぶちまけた彼に高木が声をかける。 
「風邪かね? 少し君は自分の限度を越えて頑張り過ぎる所があっていかんな」 
「いえ・・・大丈夫です」 
ずずっと鼻を啜ると持っていた缶コーヒーを一口飲む、夜風に吹かれた体が温まっていくのを感じる。 

「そうかね。まぁとにかく会議も無事に終わった、君には感謝しているよ」 
「いえ・・・俺なんかでお役にたてたかどうか・・・」 
そう言いながら彼の瞳は高木を見てはいない、どこか遠くの『何か』を見つめている。 

「ふふ、美希君の様子が気になって仕方がないという所かね・・・」 
「うぐっ・・・し、社長までそんなことを・・・」 
「はははっ! 隠さなくてもいい、いつも冷静沈着な君だが・・・どうも美希君のこととなると、その 
仮面が剥がれてしまうようだな」 
「ッ・・・!」 
またも図星を突かれてなにも言えない。確かにその通りだと、彼自身もわかっていた。 

『ミキね、ハニーがいないとダメだもん!』・・・違う。それは自分のほうだ・・・と彼は心の中で呟 
く。言いようのない喪失感・・・美希のためならなんでもしてやると心に誓った。けどその少女と少し 
離れただけでこれだ・・・全く自分が情けない。 

いつも隣には美希がいて、なにか的はずれなことを言う美希をフォローして・・・笑って・・・共に歩 
むことができる。そんな当たり前の日々がどれだけの奇跡の上に成り立っていたんだろうか? 

「美希・・・」 
「・・・当たり前のことに慣れると、すぐ人間は大事なことを忘れてしまう・・・私達もファンからの 
応援を『当たり前』だと思わずに、日々邁進していきたいものだな」 

「本当に・・・そうですね」 
「というわけで・・・なんならもう二、三日離れてみるかね?」 
「そ、それは! 命令でも断固拒否しますッ!!」 
思わず立って大声を張り上げた彼を見ながら高木は肩を震わせて笑う。 

「くくく・・・確かに音無君が言うように君はからかい甲斐がある・・・はははっ!」 

「いやっその、これ以上離れてるとまた美希の奴、俺のことを忘れてしまいそうで・・・だからです! 
・・・寂しいとか・・・会いたいとか、そういうわけではっ!」 
彼の必死の言い訳も、珍しく笑い続ける高木の声にかき消されてしまった。 

= 再会 = 

人もまばらな早朝の駅に彼は立っていた。まだ少し肌寒い風を感じながらも、実はもう一時間以上もこ 
こにいる。・・・来るのが早すぎたことは自覚している、だが久しぶりに美希に会えると思うだけでい 
てもたってもいられなかったというのが本音だ。 

「始発で出たはずだから・・・」 
そろそろこちらに着く頃である。さっきから、新幹線の降り口から出てくる人の波をそわそわと凝視し 
ている。そしてその行動を何度目か繰り返した頃・・・ついにその姿を発見する。 

・・・見間違えるはずもない、誰よりも会いたかった少女の姿。 

「美希ッ!」 
その姿を見つけた途端、彼は声を上げて駆け出していた。美希も声に気が付き彼のほうへと人波をかき 
わけて駆け寄ってくる。 
「ハニー!」 
お互いに手が触れられるほどの距離まで近寄った所で、同時に止まる。夢にまで見た再会。でもこんな 
経験が二人には今までになくて、なにを言っていいのかわからない。久しぶり、会いたかった、なにし 
てた?・・・様々な想いが溢れすぎて上手く言葉にならない、だがその沈黙を破ったのは美希だった。 

「ぐすっ!ミキね!ミキね!寂しくて会いたくて辛かったけど頑張って律子さんがやらかくて嬉しくて 
な〜の〜〜! えぐっえぐっ・・・」 
「お、落ち着け美希・・・なに言ってるかわかんないぞ・・・」 
そう言って泣きながら必死に話す美希を優しく抱きしめる。なにも難しく考えることはなかった・・・ 
触れ合うこと・・・それがなにより離れた時間を埋めてくれる気がした。 

「ハニー・・・はにぃ・・・」 
泣き続ける美希の頭を優しく撫でている彼の耳に、不意に複数の声が飛び込んでくる。 

―――ねぇねぇ、あれって星井美希じゃない? 
―――えっ! うそ! ホントだ〜チョ〜泣いてる〜。 

―――ドラマの撮影かなんかかな? でもあの男の人見たことある? 
―――新人俳優・・・? カメラどこだろ〜。 

―――うお〜! あれミキミキじゃん!? 
―――可愛いな〜やっぱ! サインとか頼んでみるか? 

「や、やばっ!」 
早朝で人がまばらと言っても新幹線に乗る人、降りる人と人の多いこの場所で、こんな目立つ容姿の女 
の子と抱き合っていれば人目を引くのは当然である。 
「と、とりあえず逃げるぞ! 美希!」 
「わわっ・・・うん!」 

お互いにぎゅっ!と手を握ると人波の中をはぐれないように全力で駆け出した。 

「はぁっ、はぁっ・・・ここまで来れば大丈夫か」 
「つ、疲れたの〜〜・・・」 
あまり人影の無い街路樹まで来た所で足を止める。 

「でも、こんな風にファンの人達から逃げるのって久しぶりだね」 
「そういや・・・そうだな。最近はちゃんと警備の人が付くもんな、昔はよく追われて走り回ったっけ 
・・・ははっ」 
そう言ってお互いに笑いあっていると不意に美希が抱きついてくる。 

「ね、ハニー・・・ぎゅっってして・・・」 
彼はあたりに人がいないか確認してから美希を抱きしめる。 
「ダメ! もっと! ぎゅ〜〜〜ってして!」 
そう言われて彼は、少し痛いんじゃないか? と思うくらいまで美希を抱きしめる。 

「あぁ・・・ハニーのにおいだ・・・ミキね、このにおい大好き・・・」 
そう言いながら彼の胸に顔を埋め、猫のようにスリスリと頬を擦り付ける。 
「やっぱりハニーがいないとや、なの・・・だからもう離さないでね・・・お願い」 

「俺も・・・美希がいないと全然駄目なんだ。調子・・・出なくってな」 

「あはっ♪ なんだか今日のハニー優しいね? いつもだったら『ひ、人前だぞ』とか『あ、あんまり 
ひっつくな』とか言うのに」 

「あ〜・・・そ、そうだったか?」 
「そうなのっ!」 
ぷくっ!とむくれた美希が上目遣いで彼に抗議する。 

「う・・・じゃあ、今日の俺は優しさ五割増しってことにしておいてくれ」 
「わ〜い! じゃあ、ハニー・・・約束覚えてるよね? ・・・ミキ頑張ったんだよ、だから・・・」 
「あぁ、わかってる・・・って、そ、その・・・今すぐにか?」 
彼が赤くなり、少し躊躇しながら言うと美希は全く迷いなく言い切る。 
「今すぐ、して欲しいの・・・」 

その妖艶な表情に彼は思わずたじろぐ。年下の女の子に圧倒される自分が情けないやら、恥ずかしいや 
らな気持ちになるが、正直彼も美希のことを求めていた。目の前の少女が自分にとってどうしようもな 
く愛しくて、大切な存在だから・・・もう気持ちを抑えることはできない。 

「わ、わかった。じゃあ俺の家、行くか・・・」 
「うん・・・」 
そう言うと美希は彼の腕に自分の腕を絡ませた。見られたら・・・また全力で逃げればいいか。そんな 
ことを考えながら二人はゆっくりと歩き出した。 

「あ〜・・・その、美希? さすがにこのままだと動けないんだが」 
「む〜! だって誰も見てない所なら、別にハニーにくっついてても平気でしょ?」 
だからと言って家の玄関に入ってすぐの所でずっと抱きつかれてても家の中にすら入れない。 

「ただせめて家の中に入ろうと言いたいんだ」 
「じゃ〜あれ! お姫様だっこでミキのこと運べばいいって思うな♪」 

魅力的かつ恥ずかしい提案だが、彼は心の中で白旗を挙げる。結局の所この眠り姫様に逆らうことなん 
てできないのだ。 

「かしこまりましたっと・・・」 
そう言うと彼は美希を抱き上げる。出てる所は出てる美希だが、まるで羽のように軽い。炭水化物ばか 
り摂っているのに、なぜこのスタイルを維持できてるのかはもはや765プロ七不思議の一つだ。 

「うむっ、ご苦労なのじゃ、さぁ、寝室まで運ぶのだ!」 
「姫の仰せのままに・・・」 
ノリノリな美希に合わせながら歩き出す、と言っても行くのは玄関からすぐのリビング。仕事柄、家に 
帰れないことも少なくない彼の部屋の家具の設置は特殊・・・というか変だった。 

まずリビングにTVとベッドがある、そしてほかの部屋には今だ開けられていない、引越し用ダンボー 
ルなどが積まれていたりする。なにかあればすぐ行けるようにと、765プロからほど近いこのマンショ 
ンの一室を借りたはいいが、寝に帰るぐらいなものなので全てのものがかなり適当な配置だった。 

それだけ彼が激務だったというのもあるのだが。 

「着きましたよ、姫様」 
そう言って彼が美希をベッドに降ろそうとした時、美希が突然首に回していた手にぐっと力を入れて自 
分のほうへと引き寄せる。 

「おぃ、うわっ!」 
当然バランスを崩して、美希に覆いかぶさるような形でベッドに押し倒してしまう。 
「お前な・・・」 
「えへへ〜♪ ミキね、今あの時みたいに、すっごくドキドキしてるの・・・。ハニーのせいだよ?」 

首に手を回したまま、少し潤んだ美希の瞳が見上げるようにじっと彼を見つめる。 

「・・・そうか、たぶんあの時みたいに優しくはできないと思うぞ。・・・俺も、その今回はだいぶ溜 
まってるからな・・・」 
情けないが本当のことなので正直に告白する。夢精までしそうになったことは伏せておくが。 

「・・・大丈夫、ミキね、ハニーにだったらなにされても平気だもん。だから・・・」 
そう言って美希は頬を赤く染めると彼に『だけ』見せる顔でそっと呟いた。 
「だから・・・ミキのことめちゃくちゃにして・・・」 

その一言で彼の理性は場外まで吹っ飛んだ。 

軽い唇を合わせるようなキスから、貪るように唇を合わせて唾液を交換しあう。互いに背中に手を回し 
、息継ぎの間も惜しいと思わせるほどに唇を重ねる。 
「はふっ・・・むっ・・・はっ・・・にぃ」 

そして彼は自身の異変に気が付いた。なんともうすでに屹立したムスコの先からは先走り汁が出始めて 
いたのだ。体を重ねあってキスをしてるだけでこれとは・・・溜まりすぎだろう、と自分に驚く。 

だが異変は彼だけではなかった。 

「んっ、はぁっ! ね、ハニー・・・ミキのココ・・・触ってみて・・・」 
美希の手に誘われるままに彼女のスカートの中に手を伸ばすと、すでにそこはショーツの上からでもわ 
かるくらいに濡れている。どうやら溜まっているのはお互い様らしい。 

ショーツの上から割れ目をぐっと押すと美希は、あっ!と声を上げ、さらに濡れた部分が広がる。これ 
ならもう前戯の必要すらないかもしれない。 

「じゃあ、脱がすぞ美希・・・」 
そう言って、上着、スカートと剥ぎ取り、フロントホックのブラを外すと豊乳がまろびでる。思わずむ 
しゃぶりつきたくなる衝動を抑えて、ショーツを剥ぐと、美希は行き場の無い手を、お腹の辺りで、も 
じもじあわせながら恥ずかしそうに呟いた。 

「ハニーの前で裸になるの、これで二回目だね・・・やっぱりちょっと恥ずかしいかも」 
普段はあっけらかんとしている美希が見せる、そんな恥じらいの表情がたまらなく可愛い。 

「美希、俺も脱がせてくれるか・・・?」 
「うん・・・」 

そう言って美希は慣れない手つきでカッターシャツのボタンを外していく。そしてズボンを下ろし、そ 
のまま一気にボクサーパンツを剥ぐと彼のギンギンに屹立したペニスが姿を現す。 

「わっ・・・やっぱりハニーのってすごいね・・・。ほら、あの撮影の時に音を拾うマイクみたい」 
「どういう例えなんだそれは・・・」 
すると美希は彼の肉棒の先をつんと触る。それだけで彼の肉棒はびくん!と震え、敏感に反応する。こ 
のまま手で弄ばれてるだけでイッてしまいそうだ。 

「こ、こら・・・」 
「あはっ♪ ね、ハニー来て・・・ミキもう我慢できないよ・・・」 
「ああ、俺もだ。いくぞ・・・?」 
そう言って美希に覆いかぶさると肉棒を片手に狙いをつける。先端を姫穴にあてがうとゆっくりと肉棒 
を中へと推し進めてゆく。 
美希の膣内は狭く、温かい・・・彼の肉棒を膣壁のヒダは絡みつくようにぎゅうぎゅうと締め上げる。 

「くぁっ・・・」 
彼の口から思わず声が漏れる、一週間自分の手でも触れなかった部分をやわらかく、粘液に溢れた空間 
に包まれれば当然である。 
「は・・・ハニーのが・・・やぁっ・・・ふぁぁっ!!」 

まるで美希の膣内は歓喜にうち震えるかのように彼の肉棒を締め上げた。さらに彼の亀頭をつぶつぶと 
した突起で擦りあげてくる。そうビジュアルクィーンの彼女は・・・あっちのほうもクィーンだった。 
紛れもない名器『カズノコ天井』で彼は早々に限界を迎える。 

「悪いッ、美希! もうやばいッ・・・」 
まだ『挿入しただけ』だと言うのに情けなさすぎるが、これはどうにもならなかった。 
「うんっ・・・はぁっ、み、ミキの中に・・・ハニーの・・・ちょうだいっ・・・ふぁ!」 

自分の意思とは関係なくペニスが膨張し亀頭の先端からどう!っと精子が噴き出した。輸精管を奔流す 
る白濁液が美希の膣内に炸裂していく。 

「ひゃんっ・・・熱っ、あつぅ・・・あぁ・・・」 
一週間、溜めに溜めた濃厚でおびただしい量の精液は膣内には収まりきらず、接合部分からこぽこぽと 
溢れ出してベッドシーツを汚した。 

「はぁっ・・・ふぅ」 
濃いのを出したおかげで、腰のあたりがだいぶ軽くなる。だが彼の肉棒は全く衰えていない、むしろさ 
らに貪欲に美希の体を求めて屹立する。 

「んっ・・・はにぃ、ミキで気持ちよくなってくれた・・・?」 
「あぁ、全くとんでもないな美希は・・・けど本番はこっからだぞ」 
そう言うと彼は美希の脚を抱えたまま立ち上がり、そのまま慎重に肉棒を姫穴へと挿入していく。いわ 
ゆる前面立位、駅弁というやつだ。 

「あんっ! また・・・入ってくるのぉ・・・ふぁっ・・・んっ」 
肉棒は美希の身体の中を押し広げ、重力に逆らって奥へと入り込んでいく。この体位だと結合はさっき 
とは比べ物にならないほど深い。 
亀頭の先端が最奥へと当たると、肉壁がより強く肉棒を締め上げ、美希は天井まで突き抜けるような嬌 
声を上げる。 

「いぃぃっ! ひぁぁっ・・・奥にハニーのが・・・ふぁ・・・」 
彼に抱かれた美希の身体がもがくように大きく揺れ動くと、それに合わせて膣内が収縮し、肉棒が激し 
く圧搾される。腰が浮きそうなほどの快感が彼を襲い両足がガクガクと震える。 

「ぐっ、美希・・・暴れるな。ゆっくり動かないと・・・」 
「う、うんっ・・・れ、れもぉ・・・ミキの身体・・・勝手に動いちゃうのぉっ!」 
美希が動くたびに彼にもとんでもない快感が襲い掛かる。一度出しておいて正解だったな・・・と彼は 
心の中で呟く。美希の動きに合わせながら一気に、ずんずん!と腰を突き上げる。 

「ひゃっ! ひぃあぁんっ! あぁぁっ・・・は、はにぃ・・・み、ミキッ・・・ミキ! 飛んでるみ 
たいなの・・・ふぁぁぁあああ!?」 

一際大きい声を上げると美希の身体からガクッと力が抜け、彼に全体重を預けて、くたっともたれかか 
ってくる。 
「み、美希、大丈夫か・・・?」 
彼の呼びかけにも反応は無い。返事代わりにびくっびくっと美希の身体は痙攣したように脈打つ、どう 
やら絶頂を迎えたらしい。彼は美希を抱えたまま、彼女が目を覚ますのを待った。 

「あ・・・んっ・・・はにぃ?」 
十数秒くらいで美希は目を開けて、とろんとした瞳で彼に呼びかけた。 
「あぁ、大丈夫か?」 
「うん、へーき。もっと、もっと・・・しよ? まだミキのハニータンク満タンになってないもん」 
「そうだな・・・俺の美希タンクもまだまだからっぽだ」 

謎の器官は彼にも存在したようだ。そして彼は再開の合図とばかりに抱えている美希の身体をずん!と 
思い切り突き上げた。 
「んぁああんっ! ふぁあっぁっ!?」 
絶頂を迎えたばかりで敏感になっていた膣内にいきなり深く肉棒を突き立てられ、美希は快楽の海へと 
再び投げ出される。 
彼の足腰が熱にうなされたように美希を何度も何度も突き上げ、美希は彼の腕の中で揺れ動いた。ペニ 
スから身体全体へ快感の波が広がって、神経を侵していく。 

「うあっ!」 
「ふぁあぁんっ! いぃぃぃいっ! しゅごいの・・・はにぃ・・・!」 
肉棒を挿せばそれをヒダが迎え入れ、引き抜けばヒダがゾゾゾと絡みつき、まるで穴から出るのを拒む 
かのように彼に快感を与え続ける。 
肉棒の感度が粘膜の刺激で肥大化し、いよいよ二度目の限界が近づく、腺液が尿管を駆け抜け凄まじい 
愉悦感が彼の脳を溶かす。 
自然と激しくなる腰の動きはもう限界に達するまで止まらない・・・ずぶずぶ!と美希の中を突き上げ 
ていきながら、彼は腕の中で動く美希を落とさないようにしっかり抱える。 

「ぐっ・・・いくぞ・・・美希!」 
「うんっ! うんっ! はうっ! ひゃうっ!・・・きて・・・はにぃぃぃっ!!」 
肉棒が美希の子宮口を突きこみ、膣内が竿肉を限界までしならせた。そして次の瞬間、ペニスを灼熱の 
液体が駆け上がり、狭い蜜壷の中でどくん!と炸裂した。 

「あぁぁぁっ!んんっ・・・ 熱いの、ハニーので・・・ひゃああっんっ」 
二度目とは思えない量の精液を美希の中へと注ぎ込むと、溢れた精液が結合部からボタボタと零れ落ち 
る。さすがに足が限界に来た彼はゆっくりベッドに座り込み、美希を腕から解放した。 

「・・・ふぅ・・・まだまだ・・・!」 
それでも彼のペニスは狂ったように屹立していた。禁欲効果恐るべし!である。 
「ステキ・・・はにぃ・・・♪」 

今度は美希をうつ伏せに寝かせると、後ろから身体を重ねるように後背位で挿入し、柔らかくも張りの 
ある形の良い桃肉を掴んでぐいぐいっと腰を押し付けていく。ペニスの先端が奥にあたり子宮口がこち 
ゅっと触れるとびくっと美希のお尻が跳ねる。 

「ひあぁっ! ふぁあぁぁっ!」 
腰を尻にぶつけるたびにパンパンッと弾けるような音と美希の喘ぎ声が部屋に響く。彼女のお尻と太股 
は日頃のレッスンのおかげか、とても張りがあってすべすべしている。その柔らかな桃肉を味わい尽く 
すように、彼は腰をぶつけ肉棒を中で躍らせる。 

「だ、だめぇぇぇぇ! お尻の中っ・・・熱いのぉ・・・」 
美希がそう言った途端、彼は突然ぴたりと腰の動きを止める。 
「ふぇ・・・? は、ハニー?」 
わけがわからないという風に振り返る美希に、彼は言い放つ。 

「いや、『だめ』って言われたからな。俺は美希の嫌がることはしたくないし」 
「へ、あ! い、今のは違うもん! そういう意味じゃないの・・・」 
「ふぅん・・・じゃあ美希はこっからどうして欲しいんだ?」 
「そ、それは・・・・・・し・・・い・・・」 

ぼそぼそと口ごもる美希の耳元に口付け、彼は甘く囁く。 
「姫様、どうして欲しいか・・・俺にちゃんとお申し付けください」 

「は、ハニーのいじわる・・・うぅ」 
美希は少し瞳に涙を溜めた後、声を張り上げて叫んだ。 

「・・・いて・・・突いて! ミキのことありえないぐらいハニーので突いて! 奥まで捻じ込んで欲 
しいのっ!」 
その言葉を聞いた瞬間、彼の背中をぞくりと電気のようなものが走った。後背位でしていることもあっ 
てか、まるで美希を支配してしまったような背徳感と暗い悦びに震える。 

「姫様の仰せのままに・・・」 
言うと彼は美希の腰をぐっと持つと、わざと膣壁をこするように右、左、上、下と肉棒で激しくかき回 
した。 
「はうっ! あぁうぅぅっ!! すごいよぅ・・・んんっ!!」 
ぶつかってくる美希のお尻を彼はリズミカルに押し返していく。跳ね返る桃肉の中で彼の肉棒は暴れま 
わり、擦れるたびに三度目の射精感が込み上げてくるのを感じる。 

「ごめんな・・・あんまりにも美希が可愛いんで意地悪したくなる・・・!」 
「あうっ! んっ! ・・・いいの、ハニーはミキになにしてもいいの! だから・・・ミキだけ見て 
て! ずっとミキの傍にいてっ!」 
「あぁ・・・もちろんだ」 

美希はお尻を跳ね上げ足を震わせて喘ぐ。 
「ひぃん! ・・・イク・・・イっちゃうの! ハニー! はにぃ!」 
「あぁ・・・一緒にイこうな・・・!」 
美希の身体はぶるぶると震えている。しかし彼は構うことなく肉棒をフィニッシュへと向けてピストン 
させていき、一心不乱に掻き回した。 

「いやぁぁ! や・・・やなのっ! ハニーより先にイっちゃうのぉ・・・ふぁぁぁんっ!」 
だが彼のペニスも灼熱の蜜壷の中で溶かされ、もはや快感で意識する間もなく肉棒がビクンッ!!と大 
きく脈打つ、熱気に包まれた腰全体から押し上げられるように精の流れが肉棒へと結集した。 

「ぐっ・・・出るッ!」 
「はにぃ! はにぃ! きてぇぇ!!」 

脈動する肉棒の先端から精液が次々と美希の体内へと吐き出された。灼けるような快感が腰から肉棒の 
先端へと止め処なく流れ続ける。 
「ひゃあぁぁっ! はんっ、んぁっ、あぁぁ・・・はぁ・・・ミキ、幸せなの・・・」 
じょじょに彼の射精は弱まっていったが、美希はびくびくと身体を震わせながらもぐっとお尻を強く押 
し付けて、精子を残さず飲み込もうとしているようにも見えた。 

「あぁん・・・んっ・・・ふぁ・・・」 
射精が完全に終わっても彼の腰と美希のお尻はしばらく密着していた。しばらくした後、彼は肉棒を引 
き抜くと仰向けに倒れる。 

「ふぅ・・・」 
さすがに連続三回の射精で彼のペニスも少し衰えが見え始めた、だが・・・彼に安息は訪れない。 

「ね、はにぃ・・・今度はミキがしてあげるね・・・」 
仰向けになっている彼に美希は乗りかかるとその大迫力の胸の谷間へ彼のペニスを挟み込んだ。 
「うぉわっ! 美希、ち、ちょっと休憩をだな・・・」 

「だぁめ♪ そ・れ・に、ミキがハニーのことすぐ元気にしてあげるから・・・」 
そう言って美希が胸を上下に揺らすと、カリ首が擦られ肉茎が搾られる。海綿体が歓喜の膨張を続け、 
肉棒はびくびくとのたうち回った。 

「はむっ♪」 
さらに胸からはみ出した亀頭の部分を美希の口が軽く咥えたり、離したりする。 
「おまっ! それ反則!! れ、レフェリー!!」 
「ほらほら、ハニーもっと大きくしないとミキのおっぱいに押し潰されちゃうよ」 
「む、無茶言うな! くぁっ!」 

美希の胸がむにむにと上下に揺れ動いて彼のペニスを優しく擦るごとに、肉棒は先ほどの固さをいとも 
簡単に取り戻してしまった。 

「わかった・・・そこまで言うなら、トコトンやってやるぞ・・・!」 
「きゃー、ミキ襲われちゃうの〜♪」 

かくして・・・この後さらに三ラウンドを戦い抜いた二人は、同時に倒れるように眠りについた。かた 
や連日の会議で家にも帰らず残業、かたやライブの後、始発で帰ってきた後にこんな激しい『運動』を 
すれば当然である。 

だが手を繋いだまま眠る二人の寝顔は・・・この一週間で一番安らかだった。 

= 次の日 = 

嵐の一週間が過ぎ去り、再び平穏を取り戻した765プロの事務所。だが、そこでは確実に一週間前とは 
違う光景が展開されていた。 

「ほら、美希」 
「あ〜ん・・・・むぐむぐ・・・はぁ〜、ハニーに食べさせてもらうとおにぎりのおいしさも五割り増 
しなの〜!」 

「こらこら、ご飯粒ついてるぞ」 
そう言うと彼は迷いなく、なんと自らの口でちゅっとご飯粒をとったのだった。 

「全く・・・しょうがない奴だな、美希は」 
「うん! ミキね、しょうがない奴なの、だから・・・ハニーがずっと傍にいてね♪」 

そのやり取りを見ていた高木、小鳥、律子はと言うと・・・。 
「あの・・・社長。なんだかあの二人、鬱陶しいくらいに仲がいいんですけど・・・」 
「む、むぅ・・・まぁ苦難を乗り越えて、より絆が深まったのではないかな? やはり苦楽を共に乗り 
越えたその時に、人間の信頼関係は生まれるのだと・・・私は思うよ」 
「は、はぁ・・・」 
気のない返事をする小鳥の横で 
「・・・バカプロデューサー・・・」 
律子はパソコンから目を離さず一言だけそう言った。 



= さらに次の日 = 

「はーにぃ! せっくすしよ?」 

バブゥー!(高木がお茶を吹いた音) 
ブフゥー!(小鳥が紅茶を吹いた音) 
ブハァー!(律子がコーヒーを吹いた音) 

事務所に入ってくるなり、東京ラ○ストーリーでしか聞いたことがないようなトンデモ台詞を美希が言 
ってのけた。 
「ね〜え、ねぇって! ハニー! 一回だけでいいから〜」 
「あのなぁ・・・美希!!」 
さすがにこれはなにか注意するだろうと、高木、小鳥、律子が見守る中・・・彼が言った言葉は予想と 
はかけ離れたものだった。 

「美希みたいな可愛い娘を相手にして、一回で済むわけないだろ!? 最低三回はやっちゃうぞ」 
「や〜ん♪ ハニーのえっち! でも・・・そ・こ・も・好・き♪」 
とラヴラヴフィールドを全開にして二人だけの世界へと旅立った。 


「こ、これは・・・」 
さすがに高木も呆気にとられていると、小鳥が釘バットを持って話しかけてきた。 
「社長♪ 確かバカップルは殺しても法律では許されるんでしたよね?」 
「お、お、お、音無君! なにを言っているんだね! その鈍器をまずはしまいたまえ!」 
「ふふふ、大丈夫ですよ。私の脳内の嫉妬の神、しっとマスク様は許してくださると、言ってくれまし 
たから」 
「いやいや! なにその荒神!? そんなの居ないから! というか鈍器と最高の笑顔のコラボレーシ 
ョンが怖すぎるから! 落ち着きたまえ音無君!」 

と高木が小鳥を止めていると、横から空気を金属が切り裂くようなビュン!ビュン!という音がする。 
ふとそちらを見ると、律子がゴルフクラブのサンドウェッジを素振りしていた。 

「り、り、り、律子君! それは私のゴルフクラブじゃないか! なにをしているんだね!?」 
「いえ、プロデューサーの頭が人生という名のバンカーに落ち込んだみたいなので・・・これで打って 
助けて差し上げようかと」 
「ダメだから! 上手いこと言ってもダメだから! そんなので打ったら彼死んじゃうから! お、落 
ち着きたまえ律子君!」 


横でそんなことが起こっているとは露知らず、相変わらず美希と彼は 
「はにぃー♪ だーい好きなの〜!」 
「美希、愛してるぞ・・・」 
抱き合ってキャッキャウフフしていた。 

二人の愛欲の日々は果てなく続くッ!? 

= HAPPY END = 





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